ネオンの明かりが眩しいくらいに輝いている。
ここは、とあるカジノ場…
そこでは、毎日のようにお客さんが訪れている。
このカジノで僕は働いている。働き出してまる2年が経った…。
僕の腕は、いっこうに上がらない。
今の場所は、ブラックジャックのテーブルだ…。
ここでディーラーをしている…。
おっと、お客さんだ…。
「いらっしゃいませ」
お客さんは、黙って椅子に腰を掛けた。
年の頃は、結構お年を召している様だ。
「チップはいかほどに?」
黙って、お金を出す。
お客さんは、きっと常連だろう。
僕は、カードを切りながら、彼の手を見た。
……ごつごつしてる。
かなりの手だれだと見た。
これは、今日は、負け日かな?
そして、手早くカードを置いていく。
「HIT(カードをもう一枚)」
軽やかな声で、カードを要求してくる。
僕は、カードを一枚渡す。
「STAND(カード不要)」
僕は、自分のカードを出していく。
A、4、8、2、
後一枚…ディーラーは、16以下の場合は、取らなくてはいけない。
10!!
BUST~つまりは、豚である。
は~やっぱり、負け日だ~
そう思いながら、チップを払う。
今度もまたしても…BUST………………おかしい?
なんで、今日に限ってこんなに…
お客さ…もとい、プレイヤーは、たったの6でも勝負にかけている。
…………………イカサマ……………
どう見ても、そんな事をしている様子は無い…。
まさかとは思うし…一応、先輩を呼ぼう!!!
テーブルの下に在るボタンをそっと押した。
来るまでの間に何回負けた事か…もちろん、BUSTで…
先輩がやってきた。良かった~
心の中で、凄くホッとしている。
「すいません。交代です。」
「宜しくお願いします。」
これは、プレイヤーに対しての儀礼的でしかない。
こう言うときの先輩は、「待った~わり~な~」などと言って、毎回遅刻してくる。
先輩とのプレイをはた遠くで眺めつつ…(あんまり近付くと交代した意味ないし…)
僕は、ゆっくりと離れるそぶりをする。
少しして、プレイヤー(おじいさん)は、物凄い形相で、立ち上がって帰っていく。
「有難う御座いました。」
儀礼的な事は忘れない。
???
僕は、先輩に聞くことにした。何があったのかを…
先輩は、カードをくりながら、僕の方に気付いて
「おう、やっぱり、奴は、イカサマしてたぜ」
「え…じゃあ…」
「俺もイカサマで返してやった…」
「そんな事してどうするんですか~!!」
凄く焦った。イカサマは、プレイヤーは当たり前の事ながら、
ディーラーだからと言って許される事ではない。
「上には上がいるって事だけを分からせたまでだよ」
か…かっこいいっす!!先輩!!!
「ほら、仕事仕事!!」
そうせかされて、僕は、また、テーブルについた。
また、ここでゲームが行われる・・・
このテーブルで起こる数々のどんでん返しが・・・。
良しも悪しも皆様のお越しをお待ちしております。
コメント